バレンタインの「波動」を、属人化ゼロで乗り越える。
3温度帯・複数配送便を自動制御し、3年半ミスゼロを継続中

最終更新日
バレンタインの「波動」を、属人化ゼロで乗り越える。温度帯・複数配送便を自動制御し、3年半ミスゼロを継続中

株式会社三協の物流アウトソーシングをご活用いただいている、京都のチョコレート専門店 dari K(ダリケー)の木澤様にお話を伺います。

 

カカオ豆から手掛けるチョコレートで多くのファンを持つdari K様。バレンタイン商戦を筆頭とした需要の「波動」にどう向き合い、三協への物流委託とともにどのような変化を遂げてきたのか。木澤様に伺いました。

「上流」から手がけるチョコレートづくりへのこだわり

―― はじめにチョコレートブランドdari K事業について教えていただけますか?

私たちは、カカオ豆から手掛けるチョコレート製品を主な商材としています。“常温”の焼き菓子やタブレットから、“冷蔵”の生チョコレートやボンボンショコラ、さらには“冷凍”のチョコレートアイスまで、製品ラインナップは温度帯も含めて多岐にわたります。大きな特徴は、インドネシアに現地法人を持ち、カカオ農家による栽培の段階から協力している点です。

 

原料からこだわったチョコレートを作ること、そして現地の「上流」から関わることでしか生み出せない発酵の工程などにより、豊かな味わいと付加価値を追求し、こだわりのチョコレートをお客様にお届けしています

―― 「dari K」にはどのような意味が込められているのでしょうか?

「dari」はインドネシア語で「〜から」という意味です。「K」は、私たちがカカオを調達しているスラウェシ島の形がアルファベットの「K」に似ていることに由来しています。

この二つを合わせて、「カカオ生産地から(dari K)」、そして「京都から(dari K)」という、二つの意味を込めています。原料から手がけることで、お客様に楽しんでいただける商品作りを徹底しているんです。

需要の「波動」に振り回される日々

―― 三協とお取引を始める前は、どのようなことにお困りだったのでしょうか?

チョコレートという商材の特性上、クリスマスからバレンタイン、ホワイトデーにかけて需要が爆発的に増える「波動」への対応が最大の悩みでした。

 

「膨大な受注に対して在庫が足りているか」

「バレンタイン直前のピーク時にミスなく出荷できるか」

「自社店舗・EC・百貨店催事など複雑な出荷先へ確実に対応できるか」

出荷対応全般にわたって悩んでいましたね。

 

やはり業務が集中しますので、その結果いろいろなミスが起きたり、在庫が一致しなかったり、出荷指示をしているのに指示通りになっていないといったミスが発生していました。

 

以前は別の委託先にお願いしていた時期もありましたが、やはり波動には対応しきれず、常温・冷蔵・冷凍が混在する温度帯別管理の複雑さへの対応不足という問題にも直面していました。

トレーサビリティへの本気度と、必死に伴走してくれる企業姿勢

―― 数ある物流企業の中で、なぜ三協を選ばれたのですか?

まず一つは、京都商工会議所の会報誌で見かけた、ブランドカラーの黄色とおじさんのイラストが最初のきっかけでした。そのうえで決め手になったのは、私たちチョコレートに限らず、お菓子・食品で一番大事な「賞味期限の管理」と「生産ロットの管理」への対応です。

 

トレーサビリティを、マニュアル作業とシステムでどう保管しながら管理していくか。そこはまさに三協さんが得意としている部分で、現場管理も行き届いており、システムも私たちの業務フローや基幹システムに合わせてカスタマイズしてくれるという、きっちりとした解決策を提示していただきました。食品の安心安全にも繋がったというのが大きな決め手でしたね。

 

もう一つは、私たちの課題に対して、現場の担当者、システムエンジニア、営業の担当者、物流プランナーの方々と、4〜5名体制で解決策を提示しようと必死に協調してくださる企業姿勢です。そこに惹かれてお願いした、という経緯があります。

「入れ忘れ探し」がなくなった安心感

―― 実際にアウトソーシングをしてみて、いかがでしたか?

三協さんとは約3年6ヶ月お付き合いを続けていますが、出荷漏れや商品の入れ忘れといったミスは一度も起きていません。

 

以前は出荷後に商品が残っているのを見つけ、スタッフ総出で「どの荷物に入れ忘れたか」を大捜索することもありましたが、今はその心配がなく大変心強く思っています。

 

さらに当社の場合、商品ごとの温度帯だけでなく、配送先や商品条件によって、佐川急便様・ヤマト運輸様など複数の運送会社を使い分ける必要があります。そのため、一つの注文の中に常温便・冷蔵便・冷凍便が混在する場合には、それぞれを異なる送り状に分けて出荷しなければなりません。

 

しかも、クリスマスやバレンタインデーなどの繁忙期には注文数が急増するため、温度帯や配送便の振り分けを手作業に頼ると、作業負荷が増えるだけでなく、誤出荷や温度帯の取り違えといったリスクにもつながります。また、同梱物についても温度帯ごとに異なるため、管理はさらに複雑になります。

 

この点、三協さんでは、当社専用に倉庫管理システムをカスタマイズしてもらっているため、当社側は通常通りの出荷指示データを送信するだけで済みます。具体的には、商品マスタ・運送便マスタ・同梱物マスタなどが細かく整備されており、これらのマスタ設定に基づいて商品ごとの温度帯・同梱物・配送条件などをシステムが自動判定し、常温・冷蔵・冷凍それぞれに出荷指示を自動で振り分けてくれる仕組みになっています。

 

そのため当社側では、注文ごとに出荷指示を加工したり、温度帯別・配送会社別にデータを分けたりする必要が一切ありません。一つの注文データを三協様へ連携するだけで、物流センターでは常温便・冷蔵便・冷凍便それぞれに必要な出荷指示、ピッキングリスト、送り状が個別に発行されます。

 

このように、複雑な温度帯別管理を担当者個人の経験や注意力に依存させず、システムによって自動的に制御できている点が、繁忙期における安定した出荷品質の確保に大きく寄与しており、三協さんに任せて本当に良かったと感じています。

お客様の先まで考えてくれる、三協という存在

―― 当社とのエピソードで、印象に残っていることはありますか?

チョコレート製品を常温で出荷指示させていただいた際、「この時期の気温や天候、天気予報を考えると、冷蔵便の方が良いのではないか」と提案いただいたことがありました。私たちの、さらにその先にいるお客様のことまで考えて提案いただける。そんな三協の皆様と、一緒に成長していきたいなと思っています。

―― 最後に、今後の展望をお聞かせください。

今後は取引先が増えていく中で、さらなる作業効率の向上と、間違いのない体制づくりを三協さんと共に進めていきたいと考えています。同時に、オンラインショップでの「お好みの詰め合わせ」や「特別なラッピング」など、お客様へのサービス(おもてなし)の幅を広げることにも注力したいと考えています。相反する部分ではありますが、作業効率と本質的な部分(柔軟なサービスの追求)をうまく組み合わせながら、三協さんと協力して実現し、共に成長していきたいと願っています。

▼関連動画はこちら

EC物流委託業者の見極め方を動画で確認したい方は、以下の動画をご覧ください。

物流のプロの視点から、EC物流委託の際に気を付けるべきポイントを分かりやすく解説しています。

企業情報

事業内容
カカオ農家支援、豆の加工、チョコレートの製造・販売・原料卸までを一貫して手掛けるカカオ事業

チョコレート専門店 dari K(ダリケー)

京都発のBean to Bar(ビーン・トゥ・バー)チョコレート専門店。「スラウェシ島から、カカオを通して世界を変える」をビジョンに掲げ、単なるチョコレートの製造・販売にとどまらない、ユニークで一気通貫した事業を展開。

記事の作成者

株式会社三協|EC・D2C物流 専門チーム

三協は、1968年の創業以来57年・累計1,000社以上のEC・D2C事業者の物流を支えてきた物流のプロ集団です。物流設計の専門家「ストレージプランナー」と物流専門SE が一体となり、自社開発WMS「SANTA」を核に誤出荷ゼロを継続中。化粧品・スイーツ・アパレル・医療機器など多品種の現場経験をもとに、物流の基礎知識・運用改善・コスト削減のノウハウを発信しています。

  • ※物流技術管理士資格取得者在籍