物流倉庫代行の見積りに必要な情報とは?

はじめに

倉庫見積もり

物流倉庫の代行業者を選びたくても、どうやって委託先を選んだら良いのかわからないという方もいるでしょう。

代行業者を選定する際に必ず必要になるのが見積りです。物流倉庫代行における見積りとは、全体費用の概算や倉庫利用の期間、簡潔なサービス内容を確認して契約を結ぶために必要な情報を提供することです。見積書には作業項目やその単価が記載されているため、実際の費用や期間が想像しやすくなります。

そこで今回は、物流倉庫代行の見積りを確認する際に必要な情報をご紹介します。

物流倉庫代行の見積りとは

 

物流倉庫代行の見積りには、初期費用やシステム使用料、倉庫作業にかかる人件費などが含まれます。

そこからおよその見積り額が決まり、会社はコストパフォーマンスや代行業者の信頼性を判断し、物流倉庫代行の依頼先を決めます。

さらに、物流倉庫代行の見積りでは費用の種類として「固定費」と「変動費」の2つに分けられます。

固定費

固定費では倉庫管理システムの開発費用や土地・倉庫の賃貸料を物流倉庫代行業者が負担し、利用者にはそれを補うための費用が請求されます。そのため、固定費には直接的な「システム開発費」「土地・建物の賃貸料」などは記載されず、その代わりに「システム利用料」や「保管料」の項目が見積書に記載されます。

 

・システム利用料

システム利用料とは、「倉庫管理システム(WMS)」や「在庫管理システム」を利用する際に発生する費用のことです。WMSの利用は、多品種の商品をデジタル管理して効率的に作業を行えるとともに、会社がリアルタイムで物流の状況をモニタリングできるなど、倉庫管理を効率化するには不可欠な項目です。WMSの利用料に関しては初期費用のみの場合や毎月固定費として一定額が掛かって来るケースなど倉庫によって様々な為、注意が必要です。

 

・保管料

保管料は商品を置いておくための倉庫利用を目的とした料金のことです。単位としては、「坪」や「棚」などのスペース容量で費用が決まります。例えば、「1坪あたり5,000円」のように表記されます。一般的な固定費でいうところの土地代や施設設備・維持費用の代わりとなる項目です。相場はエリアにもよりますが、1坪あたり3,000~6,000円ほどが目安です。そのため、固定の場所代が必要となる自社物流と異なり、物流倉庫代行では、使用した分の土地代や施設費を保管料として支払うだけで済むため、コスト改善に取り組む企業にとっては大きなメリットがあります。

 

・光熱費代

倉庫の光熱費代は、ほとんどが電気代です。特にこの見積り項目が出てくるケースでは、管理環境維持に空調や温度管理で品質に違いが出てくる商品荷物が該当します。例えば、医薬品や化粧品、食品などです。これらは通常の空調や温度管理だけでは品質を維持できないため、光熱費代が上乗せされることを前提に見積もりをチェックする必要があります。場合によっては「光熱費」や「電気代」と見積りに記載はなく、保管料やオプション料金に追加されていることもあるので確認しましょう。

変動費

変動費は具体的な作業が発生するたびに料金がかかる項目のことです。物流倉庫の場合、入庫・出荷作業や梱包の1つあたりの作業料金が挙げられます。

 

・入庫料や出荷料(搬入、ピッキング、検品

商品は入庫や出荷作業時に人の手で検品が行われ、倉庫のスペースに出し入れします。そのため、入庫と商品が注文された際にはそれぞれに費用が発生します。入庫料は、商品の受け取りからバーコードで倉庫管理システムに登録し、数量や状態を確認して規定の倉庫や場所に収めていく際の作業コストです。出荷時にはピッキングや検品を行い、決められた作業を進める為に人件費として掛かってきます。

 

・梱包費

梱包費は単純な箱詰めの場合には出荷料としてまとめられますが、ラッピングなどの特別な梱包オプションの用意や箱詰めに手間のかかる商品では、別途梱包費が見積りに加わることがあります。見積りの項目を分けるか分けないかは、代行業者のシステムにより異なります。特にEC物流の場合、梱包が乱雑であった場合、即クレームとなるリスクやSNSでネガティブなコメントが拡散するリスクが想定されます。弊社では商品の向きや細部の並べ方に加え、過剰梱包を防ぐことへも配慮した梱包を徹底しております。購買頻度に応じた梱包パターンなどにも柔軟に対応しておりますのでお気軽にご相談ください。

 

・運送費

商品を出荷した後にかかる費用が運送費です。発送には専門の宅配・運搬業者を利用するため、倉庫でかかる費用とは別に変動費が発生します。運送費を安く抑えるために自社が提携する専用の配達業者を確保するケースもあり、費用は預ける倉庫によって見積りプランに差があるので要注意です。ただし、100サイズまでは運送費が安いものの、100サイズを超えるといきなり高くなるというケースも少なくありません。現状に加えて、中長期的にどのような商品を企画し、販売していくのかということも含めた未来志向の議論が必要不可欠です。

良い物流倉庫の代行業者を見つけるマル秘テクニック

物流倉庫の代行業者は数が多く、どこが良いのかわからないというお声を本当によく頂戴します。ここではこの2つを見れば概ね良い代行業者かどうかが判断できるというポイントをお話ししたいと思います。

倉庫見積もり

POINT1

・1つ目は営業担当のヒアリング能力です。後でトラブルとなるケースとして多いのが営業担当のヒアリングが甘く、事前の見積もりと実際の物流費用が大きく乖離してしまうというケースです。このようなトラブルを防ぐ手段としては、見積もりの項目について詳細を確認することが第一です。例えば、商品の種類、荷姿、物量、送付先に応じて検品や梱包に関する手間は全く異なります。倉庫に出向いて実際の商品を確認することはもちろん、細かな入出荷データを使用し、丁寧な見積もりとヒアリングを心がけている営業マンであれば後のトラブルは少ないと考えられます。

倉庫見積もり

POINT2

・2つ目は代行業者の倉庫現場を見せてもらうことです。整理整頓が行き届き、品質と生産性に自信がある物流倉庫の会社はいつどこの倉庫を指名しても見学を歓迎してくれます。弊社でもお客様から指名があれば、9拠点のどちらの倉庫見学でも対応させていただいております。もし、現場見学が難しいということであれば、商品の保管方法や作業風景を見られて困ることがあるのかもしれません。あくまで弊社が50年以上に亘って倉庫管理をしてきた経験則ですが、快く引き受けてくれる企業の方が品質・生産性は高い傾向にあると言えます。

まとめ

今回は、物流倉庫代行の見積りに必要な情報として固定費と変動費を紹介しました。物流倉庫代行の見積りは、業者により形式や費用の具体的な項目や金額に違いがあり、それらを事前に把握することで、アウトソーシングしやすくなります。自社の現在の物流費用と見積りを比較して物流アウトソーシングを検討しましょう。

配送方法や保管方法、梱包のオプションなどを予算に合わせて柔軟に対応してくれるかどうかも委託先を決定する上で重要なポイントです。今はオムニチャネルやCRMなど、物流面からLTVを高めていくということが当たり前の時代に入っています。先進的な研究事例や他社の成功事例を含め、収益拡大に伴走してくれるアウトソーシング先を選択することが望ましいのではないでしょうか。

 

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